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柚は軽やかな動きと共に焔の胸を押し返し、足を後ろへと引き、ふわりと体を翻す。
衣装の裾を翻し、上体を静めながら片手を大地に、もう片方の手を空へと伸ばした。
プラチナピンクの髪が舞い、大地に触れた手が衣装の裾を掴んだ。

エキストラ達が柚に向け、手拍子を始める。

そのリズムと琵琶の音色に合わせ、晒された柚の白い足が軽やかに地面を滑り、ステップを刻み、焔を誘うように一転した。
その度にプラチナピンクの髪が愉快そうに踊り、艶やかな輝きを放つ。
くるりと舞い、顔の傍で手を叩き、片足は軽やかに跳ねるように地面を蹴りながら、もう片方の足は地面を滑るように踏みしめる。

心の底から踊る事を楽しむように、柚の顔に笑顔が弾けた。

アスラの顔に、ふっと穏やかな笑みが浮かんだ。
そんなアスラを見やり、イカロスも小さく笑みを浮かべる。

どんな輝く衣装よりも、その笑顔が何よりも美しいよ……と、イカロスは柚に向け、心の中で呟きを漏らした。

会場中の観客が柚のはつらつとした笑みに魅入り、釣られるように笑みを浮かべている。
いつの間にか手を叩き、体が小さくリズムを刻んでいた。

柚が焔の手を掴んだ。
焔が苦笑を浮かべ、次の瞬間には空を仰ぐように笑みを浮かべた。

水のステージの上で、二人きりのチェーンダンスが始まる。

次第に手拍子を送っていたエキストラ達が手を繋ぎ、輪となり、水を蹴り上げながらフォークダンスを踊り始めた。

鮮やかな色彩が乱れることなく舞い、誰もが自然に笑顔を綻ばせる。
ステージが一体となり、観客を呑み込んで広がっていく。

次第に、ステージの端から炎が上がり、エキストラを呑み込むように中央に向けて迫ってくる。
踊っていたエキストラ達が手を放し、剣を抜き、散り散りに散っていく。

迫る炎に江龍もまた剣を抜こうとすると、カサンドラは江龍を引き止めた。

戦争を嫌うだけではない。
今は何よりも、愛する人を戦場に送る恐怖――そして、愛する人が戦場で命を奪い、心に傷を負っていくことを恐れた。

"この先何があろうと、あなただけは変わらない欲しい……"
まるでそう訴えるかのように、江龍はカサンドラの手を取り、舞うようにと誘う。

別れの舞と共に、鈴の音が悲しげに響いた。

握っていた双方の手が、すり抜けるかのように離れてゆく。
背中合わせに立つ二人の聴覚を支配するように、太鼓の音と鈴の音が小刻みに鳴り響いた。

銅鑼の音と共に、江龍はカサンドラの手を握っていた手に剣を抜く。
空に向けて抜き放たれた銀色の刀身が光を放ち、刀身を炎が包んだ。

焔の顔を煌々と炎が照らし出す。

背中合わせに立つ柚は、柔和な動きと共に右手が空を、左手が地面を撫でるように指し示した。
払うような仕草と共に、長いそでの間から扇が広がる。

身を落としながら、剣が一瞬焔の手を離れた。

握り直された剣が炎の尾を引きながら袈裟懸けに振り下ろされる。
その動きに合わせるように、柚の扇は水をたなびき、空気を裂く。

背中合わせのまま、呼吸を合わせて二人が舞った。
同じ動きを演じながらも、片や雄雄しく、片や悲壮に……炎と水が絡み、二人と共に旋回する。

焔の炎が空に向けて弧を描けば、柚の扇が地面に向けて弧を描き、ひとつの円となった。

振り返りながらも、互いの視線はすれ違うように絡まず、憂いに満ちたまなざしと共に足を踏み出し、身を翻す。
鈴の音と共に、二人の顔と体が触れそうな距離ですれ違った。

銅鑼が鳴り響く。
猛々しい太鼓の音を追い駆けるように古筝の弦が弾かれる。

炎が観客席の間近で空へと吹きあがり、戦慄を誘った。
踊り子達が逃げ惑い、消えていく。

カサンドラが扇で風を切り、螺旋を描いて舞い踊る。

江龍は剣を構え、水の足場を蹴り上げた。
空に踏み出した江龍へと、炎が龍となって襲い来る。

凪ぎ払った剣圧が龍を掻き消し、火の粉が舞い散る中、焔が水飛沫をあげて地面へと勢い良く着地した。

投げ出されるように弾けた水の飛沫が、憎しみとなり……
水の虎が牙を剥き、銅鑼の音が咆哮となり、江龍へと襲い掛かった。

焔は身を翻す。

足が円を描くように地面を滑る。
空間を撫でるように掌が弧を描き、虎の攻撃を宥めるように、手も触れずにいなした。
軸足は一点を動くことなく、清静な動きが虎の動きと一体となり、ひとつの流れであるかのように流暢な動きを描く。
手足が一筆で文字を描くかのように舞い、長い黒髪が馬の尾のように揺れた。

太鼓の音が鳴り響く。
虎が四方から焔へと飛び掛った。

それと同時、焔の体が軽やかに地面を蹴り、宙に舞う。
高い跳躍力を見せ付けるかのように宙を舞えば、虎同士が衝突した。

銅鑼の音が響き、その余韻が尾を引き鳴り響く。

しなやかに逸らされた体が空中で反転し、虎達の頭を右手を付き、右手が再び焔の体を空へと押し上げる。

空中で旋回しながら焔の剣が揺らめいた。
剣の風圧に、虎達が吹き飛ばされそうになる。

その瞬間、甲高い笛の音色が響き渡った。
細く高い澄んだ笛の音は歌うように鳴り響き、柚は胸元で祈るように手を握り、空を仰ぐ。

地に足を付いた焔と水の虎達が動きを止め、空を、カサンドラを仰ぎ見る。

笛の音色と共に、柚は両手を静かに空に向けて押し広げた。

青白い光が柚に降り注ぎ、この世から切り取られたかのように幻想的に照らし出す。
青白い光は次第に白へと色を変え、カサンドラを神々しく照らし出した。

風がざわめくように、柚の髪や裾を揺らす。
それはまるで脈動だ。

閉ざされた瞼の上で長い睫毛が揺れ、赤い瞳がゆっくりと姿を現した。

空高く伸ばされた両手は、ゆっくりと手を広げる。
大気が揺れ、水面がざわめいた。

美しい歌声のような音色は温かな風となり、柚を中心に波紋のように広がる。
水の虎達は空を見上げ、まるで泣いているかのように声のない咆哮を上げ、地に溶け込んで消えた。

赤い瞳を瞬きが隠し……
ゆっくりと開かれたまなざしの先に、柚は僅かに目を見張った。

目を向けたのはほんの一瞬。
だがその瞳には、観客席に座る両親の姿がしっかりと焼き付いている。

今にも泣き出しそうな父の顔、そして口元を押さえ、ハンカチを握り締めている母。
二人の間には、焔の妹の雫が頬を紅潮させて兄の姿に魅入っている。

そして、父と母以上に柚を驚かせたのは、父と母が彼女達の分のチケットまで手配してくれたのだろうか……本来、学生の小遣いではなかなか入手が困難な席に座る学校の友人達だ。
友人達が手を握り合い、身を乗り出すようにしてこちらを見ていた。

(どうしよう、凄く嬉しい。焔、ねえ、気付いてる?そこに雫ちゃんもいるよ、焔)

気持ちが高まる。

いますぐにでも焔のそでを引き、この喜びを伝えたい。
この喜びを分かち合えるのは、彼しかいない。

(ああもう!気付け、鈍いな!)

気付けというほうが無理なのだが、気持ちが逸る。
柚は抑えきれない笑みを浮べ、水の足場からふわりと舞い降りた。

まるで水の中へと沈んでいくかのように、風が長い髪と衣を優しく撫でる。
羽衣で空を舞う天女のように、音もなく、空から舞い降りる柚へと、焔は両腕を伸ばした。

『焔、いたよ!中央の前列に雫ちゃん』

柚はそっと……声に出さず、焔へと囁く。
柚を受け止めようと手を伸ばす焔の瞳が、みるみるうちに大きく見開かれていった。

焔の顔に微笑みが零れる。
それだけで、もはや何も言う事はない。

普段は彼が抑え込み、隠してしまう本当の心を映し出す表情。
隠し切れない感情を溢れさせる焔を見て、柚は嬉しくなり、喜びの笑みを綻ばせた。

同様に、もう触れる事の叶わない人々の、その存在の大切さを噛み締め、出会えた奇跡に感謝する。

嬉しさに、柚の瞳から涙が零れた。
すると、釣られるように焔の瞳にまで涙が浮ぶ。

互いに伸ばした指先が触れ合い、絡め取り、強く握り合う。
触れ合った瞬間、互いの顔に至福の微笑みが浮かんだ。

必死に涙を堪えようとしている彼を見て、柚は目を細めた。

(……そういえばあの時の焔、泣いてたな)

気付けばいつも一緒で、支えられ、助けられている。
助けてくれるのは焔だけではない……だが焔が他の仲間と違うのは、柚を戦力として必要としてくれることだ。

(私は焔が死んじゃうと思った時、凄く怖くなったよ。焔も……)

焔とニエが雪崩に呑み込まれたとき、柚は二人が死んでしまうかと思い、恐ろしくなった。
あの時の恐怖を、彼もまた感じただろうか?

(怖くなった?だから泣いてくれたのか?)

意地でも涙など流さない焔が、自分の前でプライドを投げ捨て、自分の為に泣いてくれて――…

それに気付けば何故か頬が赤くなり、柚は焔の肩に顔を埋めた。

(またっ)

変に意識してしまう。
今日は焔も変だが、自分も変だ。

柚は、自分の肩に重みを感じた。
焔が肩に顔を埋めている。

互いの肩で、浮かれる気持ちと共に喜びで溢れた涙を拭い、ゆっくりと顔をあげた。
柚は瞼を落とし、赤い瞳に焔を映し出す。

凛とした曇りのない黒い瞳と黒い髪、いつも不機嫌で無愛想。
今は凛々しく、戦場で刀を握っている時のようだ。

互いに顔を見合わせると、柚は言葉なく、微笑みと共に「見えた?」と問い掛ける。
焔が目を細め、「見えた」と言わんばかりに笑みを浮かべて返した。

柚と焔は顔が触れそうな距離で、演技ではない、心からの温かい笑みを漏らす。

彼等の喜びの意味を知る者などごく一部の者のみだ。
だが例え、その真の意味を知らずとも、二人の心から溢れる飾ることのない笑みが観客達を呑み込み魅了する。

それはまるで、二人の喜びが伝染していくかのように……
観る人々の顔にまで笑みが綻び、舞台と観客という枠を超えた。

人々の心を、"観る"という概念から解き放ち、まるでそこに立ち、自分までもがその時に生きるかのように……
共に踊る者達のみならず、観客達の心が高潮し、体が戦慄した。

人々の心がひとつとなり、夢の世界へいざなう。

柚の足が水面をそっと踏めば小さな波紋が広がり、二人の周囲を水の泡が舞った。

銅鑼の音と共に焔が剣を抜けば、水面が巨大な波紋を描く。
柚が扇を広げれば、まるで時を止めたかのように一切の波紋を止め、銅鑼の音すら消され、会場が無となった。

ステージの上に巨大な炎が姿を現し、炎はおどろおどろしい龍となる。
炎の龍は巨大な口を開き、観客席の目の前を通り過ぎて二人に襲い掛かった。

二人は風に吹かれる花びらのように龍をかわし、踊り続ける。
次第に龍は蛇のように長い体でとぐろを巻き、二人を覆い尽くしてしまう。

観客席から、緊張に小さく息を呑む声が聞こえてくる中、龍の体に一筋の光明が走った。
龍の体の隙間から光が溢れ出し、その体が一瞬にして、粉々に砕かれて吹き飛ばされる。

降り注ぐ炎の中から、空に向けて真っ直ぐと剣を掲げる江龍とカサンドラが姿を現した。

柚が静かに立ち上がり、扇を広げる。
炎が水面に落ちると、泡がひとつ、ふたつ、空へと浮かび上がった。
柚の扇が悲しみと憎しみを空へと舞い上げるように、水の泡が空へと舞い上がってゆく。

それはまるで、希望の種が新たな時代へと飛んでいくかのように、美しく優しい光景だった。

絡み付く炎と共に焔は剣を払い、刃は鞘を滑る。
鞘と剣の重なる音と共に剣を纏う炎が掻き消され、鳴り響いていた銅鑼の音がぴたりと音を止めた。

銅鑼の音が撫でるように響き、太鼓が追い掛ける。
水の泡が舞う中、柚の扇が太極を描き、一際大きな銅鑼の音と共に扇が閉ざされると、会場の炎が一瞬にして握り潰されるように姿を消した。

息を呑んでいた観客達が肩から力を抜こうとすると、静まり返った会場にまるで夜明けを知らせるかのような澄んだ笛の音色を響かせる。

焔が腰から鞘ごと剣を抜き、柚が閉ざした扇を重ね、高々と空に翳す。
その瞬間、水と炎が空に向けて吹き上がった。

水は人の消えた舞台を覆い尽くし、渦巻き、まるで絵を描くように形を成していく。
炎の龍が空を旋回し、火を吹いて姿を消した。

舞い降りた火の粉は、空中や水面で次々と水の花の蕾となり、水の花が開くとその中央で火が燃える。

水と炎がひとつとなった花が煌々と舞台を照らし出す。
太陽が顔を出し、空に光が差し始めた。

太陽の光を水面が反射させ、まるで磨き上げられた宝石のように輝きを溢れさせる。

水に覆い尽くされた舞台前面の中央に、炎と水が入り混じるひとつの大きな蕾が緩やかに姿を現した。

一枚ずつ花びらを開いていく花から、小春のように桃色に染まる柚が鈴の音と共に姿を現す。
淡い色彩が溢れる柚の存在は、春の訪れを告げているかのように、小鳥のさえずりさえ聞こえてくるような気がした。

柚は両手で大切に抱える壷に敬意を評するかのように空に掲げ、続いて黄大統領の席へと掲げて礼を取る。

装飾が施された壷を傾けると、さらさらと赤い水が溢れ出す。
赤い水は、独立により流された血を意味する。

水が意思を持ったように水の上を滑りだす。
琵琶が奏でる軽快な音に合わせ、赤い水は着々とアジア帝國の国境を描き、会場に大きな地図を描き出すと、柚は再び壷を空へと掲げて礼を取り、膝を折ってランプを静め、蕾んでいく花の中へと姿を消した。

再び太鼓の音と共に花が花を開き、焔が姿を現す。
精悍に落ち着いた物腰で前を見据える焔は、立ち姿すら隙もなく美しく映る。

焔は腰から鞘ごと剣を抜くと、両手で平行に掲げ持ち、空へと翳した。

焔は剣を柚同様、大統領へと掲げて礼を取ると、柄紐を手に取る。
手馴れた様子で紐を剣と鞘に巻き付けてゆき、紐を交差させてきつく絞れば、剣と鞘を堅く結ぶ封じとなった。

一体となった剣と鞘を、戦の終わりを告げるように地面に突き立て、両の掌で柄を抑え込む。

それと同時、地面を炎の龍が走り出した。
龍は水を掻き分けて進み、アジアの国土を包み込み、己の尾を咥えて円となる。

国境と国境を守る龍。
ふたつがひとつとなり、ステージにアジアの国章が堂々と描かれ、アジア帝國が創設された。

花が蕾、再び開けば、手と手を取り合った江龍とカサンドラが姿を現す。

銅鑼の音と共に国境内の水面が脈動し、山脈が隆起し渓谷が沈降した。
花や草が生い茂っていくかのように、赤や緑の衣装を纏った踊り子達が国境付近から次々と姿を現し、首都へと向かっていく。

颯爽と草原を駆ける白馬のように、旗が人々の手を伝い、国土を走り抜ける。

笛の音が澄んだ音色を響かせ、二胡が歌う。
空に花火が上がり、揚琴と古筝が押し寄せては引く波のように互いの音色を交え、琵琶が独特の音を刻む。
終盤へと差し掛かり、全ての音色が駆け足に走り抜けていく。

江龍とカサンドラは互いの瞳を見詰め合い、二度と離れることのないように硬く手を握り締め、水の上を舞い踊った。

何かを演じているわけでもなく、溶け込むように"役"と一体となり、時にその"役"を越え、そして裸の心が人々に想いを届ける。
江龍でも焔でもなく、カサンドラでも柚でもなく、舞台の上で舞う二人は紛れもなく演じる者でありながら、新しい物語を生み出す主役でもあった。

夢の終わりを告げるように、銅鑼の音が三度に渡り鳴り響く。
花火と共に、紙吹雪が舞い降りる。

柚と焔は息を切らしながら、しんと静まり返る観客席を見渡した。

(あ、あれ?)

あまりの反応のなさに、柚は顔を引き攣らせる。

まるで誰もが、夢と現実の狭間を彷徨っているかのように、ぼんやりとした眼。
拍手も喝采もない、ぽかんとした視線が自分達を見下ろしている。

(ね、眠くなるほどの大失敗?)

柚が隣に立つ焔を見上げようとした時だ。

黄がすっと立ち上がった。
柚と焔の視線がそちらに吸い寄せられる。

黄はふっと笑みを浮かべ、静かながらも力強く手を叩いた。
すると、李もすっと背筋を伸ばして立ち上がり、拍手を始める。
二人の拍手が会場に響き始めると、思い出したようにその周囲から拍手が漏れ始めた。

次第に観客達は立ち上がり、静けさは何処へやら……拍手や声援が観客達の間から一斉に沸き起こる。
今度は柚と焔がぽかんとする程の歓声が溢れ出し、大地を揺るがせた。

柚がびくりと首を竦めると、焔が苦笑を浮かべ、晴れやかな笑みと共に雫のいる方へと顔を上げる。
まるで、観ていたか?と問い掛けるような眼差しの焔に、雫は言葉にならず、深く何度も頷き返した。

柚は一度瞼を閉ざし、大切な人々の顔を思い描きながら、再び瞼を起こす。

友人達が立ち上がり、喉を震わせ、涙を流しながら自分の名を叫んでいた。
母が立ち上がり、柚の友人達に背中を押されるように叫んでいる。
父は自分のよく知る父らしく、シートに深く座りながらも、温かく強いまなざしを自分に向けてくれていた。

鳴り止まない歓声の中、柚は観客席の間に立つ仲間達を見渡す。

一人では、この歓声を成し得なかっただろう。
胸が熱くなり、笑みが抑えきれない。

柚と焔は顔を見合わせ、達成感と喜びに満ちた笑みを浮かべる。
固く握り合っている焔の手と共に、柚は飛び上がるように空高く腕を上げた。





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