俺の名前はアスラン・ザラ

と出逢い、仲間に、変わったといわれている・・・

それは自分でも思う






3/冷徹な吸血鬼






?」

ベットですやすやと眠るに声を掛けると、反応はない。

ベットに腰を下ろし、頬にかかるその髪をそっと払い除けてやると、
俺は細くて白い首に目を留める。

少し前までは、花嫁なんて迎える気がなかった俺も、今ではこのと言う少女に夢中だ。

だが厄介なことに、イザーク・ジュールも狙っていて・・・
最近では雑魚(キラ)までに取り入っている。


普通ヴァンパイアというのは、相手に有無を言わせずに首筋に噛み付き血を頂く。

そして、血を全部頂く場合もあれば、少しだけ貰って生かす場合もあるし、
もちろん仲間にすることもある。

お気に入りの人間に牙の跡を残すことを「マーキング」といって、
簡単に言えば「こいつは俺のだ!他のやつは手を出すな!!」という印。

首筋に血を吸った牙の痕を残せば、大抵のヴァンパイアはそいつには手を出さない。

それがヴァンパイアのルールだ。

だが、の首筋にそれは無い

何故なら、そうしてしまえば簡単だが・・・

仲間にして花嫁にするならば、やはり同意のあったほうが好ましく・・・

つまりは、嫌われてしまうのが恐いのだ。

といいつつ、気が付けが目の前のの首に噛み付こうとしている自分。

まぁ、気が付かないが悪い!

ということで、俺は遠慮なく頂くことにした。

・・・が、の布団なのかでもそもそと動く何か・・・

「ん・・・?」

嫌な予感がして、俺はから布団を毟り取った。

「・・・・〜ッ!!?」

案の定、雑魚・・・もといキラとか言う子供のヴァンパイアが、
に抱きついたまま俺を睨み付けて来る。

「なにをしているんだ・・・?」

俺は声を低め、怒りを込めてキラに訊ねる。

「何って、と寝てるんだよ?」

目を開いて布団に潜ってる奴の言葉か!?

「へぇ・・・子供はこれだから困るな。
社会のルールってモノを学んで出直してくるんだな?」

子供相手に剥きになって怒鳴るイザークとは違う。

俺は鋭い眼光と低い声で告げると、キラの首根っこを掴み上げた。

「は、はなせ!」

じたばたと暴れるキラに、俺は追い討ちをかけるように囁く。

「いいか、言ったはずだな?に手を出したら、消すと・・・」

キラがその声と顔に息を呑む。

悪いが、俺はこれでもかなりの年月を生きているヴァンパイアだ。

この程度の子供を消すなど他愛もないことだし、ルールを破ればまた、殺されて当然だ。

「まだ何もしてないじゃないか!!」

キラが怒りを含み反論したので、俺は手に力を込める。

「煩い、温厚な俺を怒らせるなよ?
イザークに見つかってたら、お前は言い訳をする暇もなく消されていたぞ?」

さて、どうしてくれよう?

考えていると、背中に何かが叩く。

「・・・?」

不思議に思って振り返れば、先程まで寝ていた

「何を・・・騒いでらっしゃるのかしら?」

にこりと微笑むその顔に自然に俺の強張った顔も歪む。

「害虫退治をね。」

俺がにこりと微笑んで告げると、もにこりと微笑み返す。

「まぁ、ではお外でなさって?」

止めないんだ・・・

呆然と立ち尽くす、もとい戦意喪失した俺達を無視しては再びベットに潜り込む。

「ねぇ、?」

俺はすかざずキラを放り投げ、ベットに腰を下ろすと、に顔を近づけ髪に指を絡める。

「今日は俺と寝ないか?」

俺の端正な顔に、艶を帯びた妖艶な笑みを浮かべ、の耳元で低く囁くと、
は大きな瞳をふわりと細めふっくりとした唇が弧を描く。

「ふざけたことほざいてますと、死なない程度にぶっ殺しますわよ?」
「ははは、照れ隠しか?かわいいね、。」

「会話噛み合ってないよ!?」

キラが叫ぶのを無視して、さっそく頂こうと、
牙を尖らせ細い首筋に青く浮かび上がった血管に狙いを定めると、
いきなり額に何かが張り付いた・・・とか思ったら・・・

「ぎゃぁぁあああ!!!」

あつっ!?デコ火傷する!!

「ひ、酷いじゃないか、・・・」

の手には小さな十字架。

今だ煙を上げる額を擦りながら、涙目でを睨み付けると、はにっこりと微笑を浮かべる。

「アスランたら、最近デコ面積が広がったからって、焦りすぎではありません?」

がーん!?

「き、気にしてるのに!?」

俺が涙目で叫ぶと、キラが「ふ〜ん」とにやつきながら俺の額をじろじろ見てくる。

「み、見るな!?」

俺は咄嗟に額を隠して叫んだ。

「へ〜、僕、歳は取りたくないな?」

キラは勝ち誇ったかのように、くすっと俺を笑い飛ばす。

ぶちっと来たぞ、このクソガキャ!?

「殺す!!」

窓から笑いながら逃げ出したキラを、俺は怒り任せに追いかける。

「やっと静かになりましたわね。」

途端にすやすやと気持ち良さそうな寝息を立て始める、





その日、太陽が上がるぎりぎりの時間まで追いかけっこをしていた俺達は、
外食をして帰ってきた何も知らないイザークに、 家の鍵をかけられ、危うく死に掛けました・・・
               ―――――――アスラン日記より抜粋





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あとがき
ヤバイです・・・何故かアスランがナルに・・・;
2004/10/27